先日の記事(【県議当選確率0.68倍】福岡県議選13選挙区20名が無投票当選【有効求人倍率0.55倍】)で、現在の福岡県では普通に会社に就職するよりも福岡県議に当選する方が確率が高いということをお伝えいたしました。これを見て新たな就職先として「お!政治屋(not政治家)っていいんじゃね?」と思われた方がいるのかいないのか分かりませんが、そんな働き口としての『政治屋』を目指す方へ続報です。
今回の統一地方選挙において、わずか17票で村議に当選できる自治体が見つかりました。それがこちらですドスン!
東京都御蔵島村
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「みくらじまむら」と読みます。御蔵島村は伊豆諸島の中ほど、三宅島の南に位置する離島で面積は20.58km²、人口は351人、全国の自治体の中で3番目に人口が少ない大変小さな村です。しかし国勢調査の結果を見ると島内の人口は年々増加傾向の模様。
緯度は福岡県とほぼ同じ。夏にはイルカウォッチングや森林散策を求めて主に東京からの観光客で賑わうそうです。
アクセスは東京港からの定期船が毎日運航しており所要時間は約8時間。また空路も調布空港、羽田空港発の乗り継ぎ便が毎日1本づつ運行しています。
また、離島を除いた市町村の最低得票当選自治体はこちら!
高知県大川村
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今回の選挙では33票で当選となっています。
大川村は愛媛県との県境、四国のちょうどおへその部分に位置する山間の村で、面積は95.28km²、人口は460人(全国で7番目、離島を除くと最も少ない)。
以前は村内に白滝鉱山という銅山があり、時を同じくしてダム建設が行われていたことからそれらに従事する人手も多くいたそうですが1971年にダムが完成、その翌年には銅山も閉山。これを境に過疎化が進行。『平成の大合併』時には、お隣の土佐町との合併話もあったそうですが、土佐町民の過半数の賛成を得られずに断念。現在に至るそうです。
キャナルシティにあるスタジオジブリのキャラクターグッズを販売している『どんぐり共和国』というお店をご存知でしょうか?こちらを運営するベネリック株式会社が手がける『どんぐり銀行』(*1)の本店所在地がここ大川村です。集められたどんぐりは大川村に植樹されます。
*1:どんぐりを預けると苗木と交換できる銀行。通貨単位はD。現在のレートは100D=苗木1本。
村ではどんぐり銀行の他にも、児童の山村留学も募集しています。委託費は村での生活費として月5万円で期間は1年間です。ご興味を持たれた方は大川村教育委員会までお問い合わせください。
今回はおもに過疎地域の選挙事情を見てきましたが、例えば17票で当選の御蔵島村にしても得票率は8%。一概には比較できませんが、久留米市議選の当選最低ラインが得票率1.6%であることを考慮するとなかなかハードルは高そうです。たった17票といえどもその1票の重みが違うということですね。
※画像は『NHK統一地方選挙開票結果』より引用