緊急特集 HKT48始動でどうなる地元アイドルグループ!?(中編)

(画像引用元:QunQun OFFICIAL BLOG)
5月1日、ここ福岡にSKE48、NMB48に次ぐご当地AKBユニットの第3弾としてHKT48が結成されることが発表された。
HKTの出現によって既存の地元アイドルグループが危機を迎えつつあるということを少し深く掘り下げてお伝えする緊急企画の中編です



前編では、福岡という街の規模に比してアイドルグループが多いこと。それからこれだけグループが乱立して果たして商業的にやっていけるのかという点について触れた。

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■『ローカルアイドル』になるには事務所にレッスン料を納めなければならない

ここで『ローカルアイドル業』という商売における収入源を考えてみよう。
大きく分けると以下の通りだろう。

1、ライブや撮影会などの興行収入
2、グッズや音源等の販売収入
3、イベントやTV出演、CMや広告出演等のギャランティ
4、ダンスや歌のレッスン料(メンバーから徴収)

ここで注目したいのが4の『ダンスや歌のレッスン料』。
ローカルアイドルや地下アイドルとなると所属事務所にレッスン料を納めるのが通例となっている。無論すべてのアイドルユニットがそうではないのだが。
「うそーん!」と思ったそこのあなた!
例えば前述の福岡のアイドル『QunQun』のホームページのQ&Aを見ていただくと分かるのだが、このように書かれている。

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「レッスン費用やその他の詳しい事については三次審査の合格者のみ説明会を開催します。」
「登録料や入会金、オーディション料は頂きません。レッスン料は月ごとにレッスンを受けた分だけ必要です。」
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つまり厳しいオーディションを突破して、かつ毎月のレッスン料を納めて初めてアイドルになれる、と。なんとも世知辛い話だ。
「オーディションに合格できたけれども家庭の経済事情的にレッスン料が払えそうにないから辞退した」、とか、「月々のレッスン料を滞納したから退会させられた」という子も中にはいるだろう。

もちろん徴収したレッスン料だけでアイドルグループの運営が行えるほど甘い話ではないのだが、少なくとも大コケした場合でも担保は存在するわけだ。つまり『AKB型多人数ガールズユニット』が乱立する理由のひとつはそういうことだろう。

こうした『ローカルアイドル業』のビジネスモデルを踏まえた上で、AKB48≠HKT48へと話を移していこう。


■AKBファミリーについて

ちなみに既存のAKBファミリーには『レッスン料』というものが存在しない。
オーディション合格者は無料で歌やダンスのレッスンを受けられ、専用劇場に出ることでステージングの実地訓練もこなしながら、最終的には芸能事務所からスカウトされるのを待つという流れだ。(『AKB48』とは単なる1ユニットに過ぎず、それそのものがプロダクションではない。劇団や芸能人養成機関のようなものと捉えていただくと分かりやすい。)恐らくHKT48もこの流れを踏襲するものと思われる。

レッスン無料かつ、なんと言っても『AKBファミリー』という圧倒的な知名度とブランド力。地元アイドル達よ頑張ってくれ!